こんにちは。私は好きなものとか、気に入ったものは長く、大切に使う性分なのですが、
皆さんは、いかがでしょうか。たとえば手に馴染むボールペン。
インクがなくなればまた同じものを買っています。
たとえばふんわり体を包み込むようなお気に入りのバスタオル。
自分に一度馴染んだものは体ごと覚えているような気がします。
思えば私の母も、お気に入りのおタマをずっと使っていました。
「これを使うと料理が一層おいしくなるの」と言いながら。

ところで皆さんは、もののあはれという言葉をご存知でしょうか。
これは江戸時代の学者、本居宣長の言葉。
あはれという感情を、「見る物聞く事なすわざにふれて情（こころ）の深く感ずる事」としています。
情緒の中でたゆたう人の心が感じ入ることを、もののあわれと表現したのですね。
これは、自然をはじめ、すべてのものに魂が宿るとする、日本独特の八百万の神さまと通じるものがあると思います。

まぁ、そんなに大層なお話ではないのですが、
今回、新しい試みとして、私、日野わかなのこころの目線から沸き上がる想いをのせて、
いろんなモノを紹介していくのが、「日野わかなの、モノ語り」です。
おもしろいモノやこだわりの一品など、いろいろとモノ語っていきます。
ひとがいて、モノがあって、こころが生まれる。
そんな風景を切り取って、皆さんにお届けしようと思っています。どうぞお楽しみに。

おなかの中に
春の木漏れ日がふりそそぎ、
やがてからだをつつみこむような
やさしすぎる美味しさ。

さて、前のページでご案内しました「日野わかなの、モノ語り」。
第一回目は、以前にもご紹介したことがある「生姜スープ」について語ります。

このスープ、つくっているのはコスモス食品というメーカー。
昭和43年の創業で企業理念は「宇宙自然の恵みを、宇宙自然の力で活かす」だとか。
なんだか壮大ですが、フリーズドライを追求し、
その技術を活かした食品製造に専念してきたメーカーなのです。

ところでフリーズドライってよく聞きますが、
実は1940年頃にドイツで輸血の血液を輸送するために開発された医学の技術らしいのですね。

そして、このメーカーは自然栽培にもこだわりすぎて、
「全活循環農法」と名付けた独自の農法で、葉っぱ、茎、根など、
すべての素材を活かすことをミッションとして農作物を育てているのだそう。
そんな素材をフリーズドライという技術で、自然のそのままの風味や栄養を閉じ込め、
「愛する人に食べてもらいたい」という思いで、いろんなフリーズドライ食品をつくっているのです。

まぁ、難しいことはここまでとして、とにかく美味しいんですよねぇ。
お湯を注いだ瞬間、あたたかい湯気とともに香り立つ生姜。
汁ものやスープが大好きな私は、思わず「はぁ～」と至福の声がでてしまうほど。
冬の寒い朝なんかは、ふうふうと一口一口すするたびに、
まさに春の木漏れ日が、おなかの中にふりそそいでいる感じなんです。

使われている生姜は、生産量日本一の高知産らしく、
だから香りや風味に深みがあるのでしょうか。
さらに九州産銘柄鶏の華味鳥も使われていて、スープに旨味が滲み出て深い味わい。
生姜の千切りや白ネギもたっぷりで、とんとんとんと生姜を刻む、
お台所の音が聞こえてきそうな、、、そんなシャキシャキ刻みたての食感もうれしいんですね。

私の場合は、朝ごはんによくいただきますが、これがご飯にもパンにも合うんですよ。
介護が必要な母は食欲があまりない時でもこれなら飲んでもらえます。
寒がりの娘はちょっと小腹が空いた時に飲んだり、主人は飲みすぎた朝に…。
お湯を注ぐだけで、みんなに喜んでもらえるこのひと手間かけた美味しさは、自分にはつくれないだけに、とてもありがたいです。
その他、お弁当のあたたかいお供として、和洋中なんでも合いそうなので、普段の食卓のプラス一品に。

お湯をかけると、いろんな幸せが湯気とともに湧きあがる。
もしかしてフリーズドライって、幸せをぎゅっと閉じ込めている魔法のようなものなのかもしれません。

さて皆さんの場合、どんな幸せが湧きあがるのでしょうか。
ぜひ、お試しください。あっ、でもあいうえるでは、送料無料の分、安いかもしれませんが、
もっと安く購入できるところもあるかもしれませんので、その際はそちらでご購入くださいね。