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2022年3月号

桃始めて笑う

さてさて、これからどんどんすごしやすくなる季節。
四季のある国に生まれてよかったなぁと、つくづく思うわたし。

ところでこの時期は、二十四節気でいえば「啓蟄」。
この頃になると、土が温もりを帯び、春のうららかな気温を感じて、
冬ごもりしていた土の中の虫たちも目覚め出します。

「啓」はひらく、「蟄」は土の中で冬ごもりしている虫という意味です。
起き出すのは、虫だけではなく、
冬眠をしていた動物や、植物たちも春の陽気に誘われてむくむく目覚めはじめます。

「春の皿には苦みを盛れ」という言葉があるのですが、
この時期の山菜、野菜には自然の苦みがあり、
冬の間に体にたまった老廃物を流し出してくれるそうです。
自然ってすごいですよね。

また二十四節気よりも、細かくわけられた七十二候では、
第八候の「桃始笑(ももはじめてわらう)」といわれるとき。
桃のつぼみがほころび、花が咲き始める頃です。
桃が笑うとは、咲くということ。

春の季語で「山笑う」という言葉もありますが、
芽吹き始めた華やかな季節を表現していてわたしは大好きです。

春の海 ひねもす のたり のたりかな

これは与謝蕪村の俳句。
「ひねもす」とは「終日」という意味。
「のたり」はゆるやかなのんびりした様子。
日がな一日、波がゆるやかに寄せては返している春の穏やかな海を表現していて、
わたしのお気に入りの一句です。
そんな春の陽気にほだされて、わたしものたりのたり、うつらうつら、そんな春が笑っています。

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