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2022年5月号

何気ないけど、何気なくない、ことばたち。

こんにちは、日野わかなです。
さて、皆さんは心に残っている言葉はありますか。
世の中にあふれている言葉たち。
その中で私たちは、元気づけられたり、励まされたり、
さまざまな言葉と出会いながら、生きています。

私の場合、思い出に残っている言葉と言えば、まず子供たちの言葉。
それは子供たちがまだ小さかった頃、水族館で泳ぐエイを見て長男が、
「この魚、破れてる」と言いました。
裏側の口元を見てそう思ったのでしょう。
またトリノオリンピックの開会式をテレビで見ていた時、
長女が、「鳥が全然出てこないね」と言いました。
鳥のオリンピックと思っていたようです。
そんな子供たち、今はもう大人になりましたが、
あの純朴な視点はどこにいったのでしょうか(笑)

言葉は不思議で、他の人には何気ない言葉でも自分にとってはかけがえのない言葉があります。
私が会社を辞めて独立した時の母の言葉、「お金持ちになるよりも、人持ちになりなさい」。
この言葉は今も胸にしっかりと刻まれています。
また10年以上前に亡くなった友人の「覚悟を持って諦めない」という言葉。
残された日々を、それをわかち合った日々を思い出します。

本の中で出会ったのは、大江健三郎の言葉。
彼が幼い頃、高熱が続いて、幼心にももう死ぬのではと思ったそうですが、
その時にお母さんが、「大丈夫、死んだとしてもまた産んであげるから」と言った言葉に、
安堵してすぅーっと熱が引いたと言います。
なかなか文学的な表現ですが、なぜかいつまでも私の心に残っています。

また日本には、人々に受け継がれてきた素晴らしい言葉もあります。
世界一短い詩歌や俳句は、日本ならではの風土が生んだものでしょう。
その季語で、私の好きな「山笑う」というものがあります。
「故郷やどちらを見ても山笑う」。これは正岡子規の句。
山笑うは夏の季語です。青い空をバックに緑が萌える山々。
そこには、鳥の鳴き声、せせらぎの音、梢の葉擦れがあふれ、
それはまさに命が笑っているような音です。

そんな季節を楽しめることに感謝して、さてさて、そろそろ友人とお出かけしたいなと思う私。
「友達とは、あなたの欠点を愛してくれる人のこと」。これはスヌーピーの言葉ですが、
欠点のない人なんて絶対いません。
誰だって欠点はある。それを認め合ってこその友人。
そんな友人にも感謝できる私は、幸せものかもしれません。

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