2024年5月号
思い出の風景、そしてこれから
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こんにちは、編集を担当しています鶴田です。
今、63歳ですが、これまでの人生を振り返ってみると、もちろんたくさんの思い出があります。
一番古い記憶を辿ってみると、それは3歳の時の引っ越し。
大勢の大人たちが忙しそうにしていて、
終わった時にみんなですき焼きを食べた場面が思い浮かびます。
その頃は家の前はまだ舗装されてなく、土の道で砂埃が舞っていたように思います。
そして幼稚園の遠足で京都に行った時、
持って行ったおもちゃを忘れてずっと泣いていたこと。
小学校入学の時、新しいランドセルを背負い家の前で写真を撮ってもらったこと。
小学校時代の友だち。中学の部活。
そして中学三年の時に父親が亡くなったこと。
その翌日の夏の朝の空の青さと、昨日と何にも変わっていない街の風景は、
今も心に焼き付いています。
子ども時代の記億は、なぜか一枚の写真のように思い出されるんですよね。
皆さんはどうでしょうか。
バンドとバイトに明け暮れた大学時代、徹夜が続いた会社員時代、
その辺になるとなぜか遠い記憶ではなく、
特に結婚して子どもが生まれてからはとにかくあっという間という感じです。
写真やビデオをたまに見ると、あーこんな時もあったんだなぁと感慨深いのですが、
ずっとそばで一緒に過ごしてきたので、時間を感じないものなのか。
でも積み重ねられた時間は、私にとっても、妻にとっても、
もちろん子どもたちにとってもかけがえのない時間で、
それぞれが共有している時間となると、本当に大切なものだと思います。
こうして少し振り返ってみても、
思い出はひとりのものじゃなく、私と私の人生に関係した人たちとの物語なのだということを感じます。
そして山あり谷あり、失敗ありなどいろいろとあったけど、その時その時で頑張ってたし、
周りの人たちにも助けられてきたという想いから、
感謝の気持ちと自分を褒めてあげたい気持ちが湧きあがってきます。
いい思い出は、懐かしい幼馴染から届いた手紙のように、
ふっと心に陽がさすような幸せな気持ちにさせてくれますが、
でも昔に戻りたいかと言われれば、今が一番ですね。
まだまだ人生これから、新しい物語がまた生まれることにわくわくしながら、
ゆっくり歩んでいきたいと想っています。
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