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2024年6月号

幸という、幸せ。

こんにちは、日野わかなです。
夏を目前にした今の時期から、海の幸ではアジにイワシに毛ガニなどが旬を迎えます。
四季のある日本では、やっばり旬のものをいただくのは幸せですよね。
ところでこの海の幸、山の幸の「幸」。
しあわせのことかなってずっと思っていたのですけど、実はある神話に由来するのだそう。

それは、古事記の中にある海幸山幸(うみさちやまさち)神話。
海と山とで獲物を取るため、兄の海幸彦と弟の山幸彦はそれぞれの道具で獲物を獲っていましたが、
でもなかなか獲れない時期があり、「おのおの佐知(さち)を相易(あいか)へて用ゐむ」と山幸彦が提案し、
海幸彦がもっている道具と自分のを交換することになりました。

山幸彦は交換した釣り針を使い、海で獲物を獲ろうとしましたがうまくいかないので、
釣り針を返そうとした時なくしてしまったのです。
そして物語は兄弟喧嘩みたいになって展開していくのですが、
ここで言う佐知(さち)とは獣や魚を捕らえる道具のこと。
もともとは獲物を取る道具、または収穫物の意味だったのですね。

幸という、幸せ。

そしてその獲物、さらに獲物を獲得する霊力みたいなものの意味も含めて、「さち」という言葉だったそうです。
人は生き物と語らい、生き物から生きる糧として「さち」を受けとる。
そんな意味も含めて「海の幸」「山の幸」の幸は生まれたのですね。

英語でいう幸せのハッピー。
そもそもは偶然におこる、運命、出来事という意味のHapやhappenが起源とされています。
日本語の幸せの語源のひとつである「仕合わせ」も「めぐり合わせ」という意味があります。
この幸せは、Happinessの方に近いのでしょうね。

「さち」と「しあわせ」、同じ漢字でもその元々の意味はイメージが違いますが、
そんな意味を知って、海の幸や山の幸を楽しむと、なんだか今までと違って、
命をいただくという感謝の心が生まれるのではないでしょうか。
でも、そんな難しい話はともかく、私たちはいろんな幸に抱かれているように感じます。
風の幸、空の幸、星の幸、人の幸、さてさて今日の幸はなんでしょう。
皆さんに、幸あれ。

幸という、幸せ。
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